ミュージックの著作権について基本知識を得る
曲の使用と著作権
作詞・作曲者やアーティストの多くは、国際的な音楽の使用におけるロイヤルティ(印税)の管理や回収のために代理人への委託を選択しています。曲の使用に著作権が関わる一般的なケースは以下の3通りです。
- 演奏:ストリーミングなどオンラインでの演奏と配信、公共の場での演奏を含む曲の演奏。
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機械による再生:デジタルまたは物理メディアによる曲の再生。
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映像内での使用:視覚メディアでの使用。
PRO(Performing Rights Organization)を利用する
著作権の利益から作詞・作曲者として配当を受けるためにはPRO(演奏権管理に特化した団体)に所属することが推奨されます。登録時には、お住まいの国や地域のPROを比較検討し、各団体の収益回収の流れや特典内容(情報やコネクションなど)を必ずご確認ください。
著作権を登録してメカニカル・ロイヤルティ(楽曲の機械再生による)を得る
制作に参加した楽曲がアメリカでストリーミングまたは購入される可能性があり音楽流通会社と提携しない場合、Mechanical Licensing Collective(MLC)への会員登録をご検討ください。
MLCは、Apple Musicなどのデジタルサービスに向けた包括的メカニカル・ライセンスの発行と管理、さらに会員へのメカニカル・ロイヤルティの収集・配布を行います。
MLCに登録することで、公的に開かれた著作権データベースを使って曲の著作権登録や著作権を所有する曲の特定を行うことができ、該当する曲のストリーミングや購入におけるメカニカル・ロイヤルティを受け取ることができるようになります。Apple Musicは2021年1月にMLCのライセンスを取得しています。
流通会社を利用する
音楽の流通会社が担うのは、主に著作権の登録、各種運営管理、国内外の音楽使用料回収で、A&R(アーティスト・アンド・レパートリー)など制作に関わる場合もあります。
流通会社との契約を検討する際には、対応サービス内容(国や地域により異なることがあります)、契約条項と責務、ご自身の著作権保持に関する影響を必ず確認してください。契約合意前に第三者の専門家に法律相談をすることが推奨されます。お住まいの国や地域における流通会社についての詳細は、各協会などの情報を参照してください。
配信パートナーによっては、音楽をリリースする際の著作権運営管理を併せて担う場合があります。